星のとびら 第４話
「Ｉｎ Ｙｏｕｒ Ｆａｃｅ 〜 遭遇 〜」
一
〈フォルトゥーナ〉のブリッジに、せわしない指示が飛び交う。海賊の襲撃が自身への火の粉となってふりかかってきたことで、船内の緊張は一気に高まっていた。
「機関部より報告。メインエンジン、整備に入っていたため出力２０％低下中。調整完了には４０分かかるそうです」
「敵艦、高度１２０００。主砲射程距離までおよそ３２０秒」
「敵バトルウイングは散開を開始。バトルアーム各機は降下を続けています」
「ガリアラス基地から入電。本艦隊員の人員輸送を始めたとのこと」
次々と上げられる報告に、隊長であるエイドリアン・クレメンツは大きなため息をついた。
「敵さんもまたやっかいな時に来てくれたもんだな。縮こまってたら通り過ぎてくれないもんかね」
「バカなこと言ってないで作戦指示をお願いします、隊長」
キャプテンシートの上であぐらをかき、膝に頬杖を付いた行儀の悪い格好でぼやくエイドリアンに、副官がこめかみを押さえる。
「指示ったってなー」
船内の各部署から送られてくるデータに目をやりながら、エイドリアンは空いた手で目をこすった。
「主導権はあちらさん、こっちは人手不足と来た。兵隊が基地から帰ってくるのを待つしかないだろ」
「その待ちかたを訊いているんです！ 残ってるウイングを迎撃に出すのか、固定砲台だけで対処するのか、基本的な方針を決めていただかないと困ります！」
苛立った副官の言葉に、表情はそのままでエイドリアンの声が低くなった。
「ウイングを迎撃に出すかだぁ？ 出すに決まってんだろーが。砲手もいない銃座でどんな対処が出来るってんだ。出せるもの全部出せ。んなこといちいち指図させるな」
あっけに取られた副官が言葉を失う。ちょうどその時、一人の電脳調律士が声を上げた。
「バトラー、再起動完了します」
その声とともに、一瞬だけ戦況図を写したモニターがブラックアウトする。すぐに復帰した画面には、船の武装に関するデータが追加されていた。
『あの〜、大丈夫なんでしょうか・・・』
同僚がバトラーを再起動する作業の傍らで、迎撃用プログラムをくみ上げていた電脳調律士のベティ・シェフィールドに気弱な声をかけたのは、メインブレインであるバアルジェナムだ。
「なにが？」
『なんだかみなさん、殺気立ってて怖いんですけど〜』
「仕方ないわ。この隊では初の実戦ですもの。しかも敵が圧倒的優位となれば、誰だって浮き足立ってしまうわ」
「おい、調教屋」
囁きをかわしていた二人に不意に割り込んできたのは、エイドリアンだった。
「迎撃は、この船の確保が最優先だ。とにかく全力で第一波を防げ」
「わかりました」
ベティはうなずきを返し、プログラムの最後の調整に入った。両手がめまぐるしくコンソールの上を滑る。
「ねぇバル、前にやってもらった戦術シミュレーション、覚えている？」
『ええ、もちろん覚えてますよ〜。戦力分析と攻撃予測ですよね。ベティさんに褒められたの、嬉しかったですからね〜』
「あれのもう少し高度なもの、やってみない？」
『高度な、もの、ですか？』
「ええ」
ベティは、手元のコンソールからバルへとプログラムを転送した。
「このシステムを、あなたに任せたいの。できるかしら？」
『これは・・・』
届いたプログラムに、バルは驚いたように言葉を止めた。それはデータ分析による状況把握の域を超えた、攻撃支援用の総合プログラムだった。
「バトラーは、おそらく船の武装の制御で手一杯になるはずよ。データの処理をあなたがしてくれれば、その負担が無くなるぶん、攻撃の精度が上がるわ」
ベティの暗褐色の瞳は、真っ直ぐにモニターに注がれている。
「お願いできる？ この船を、みんなを守るために」
『・・・わかりました』
しばしの沈黙の後、バルはいつになく真面目な声で言った。
『ワタシにどこまで出来るかわかりませんけど、やってみます』
「ありがとう。お願いね」
ベティが小さく微笑んだとき、ベティのコンソールにファイルが届けられた。見覚えのあるアイコンがベティを名指しで呼んでいる。
ファイルを開くと、その中身は敵の旗艦のデータだった。
二
「これでよし、と」
ネットワーク経由でデータをベティに届けたケイオス・キル・フェイトは、満足げに一つうなずいた。
任務上のこととはいえ、自分のワークスへの報告がこの船を危険にさらす要因となったのは、ケイオスとしては不本意だった。だが、全銀河に一つの貴重な船であるフォルトゥーナに対し、ワークスが自分を送り込む以外の手を打たないはずはなかったのだ。
ワークスはフォルトゥーナの奪取を海賊に命じたようだ。だが、同じ裏社会の住人とはいえ、ならず者の集団でしかない海賊など、信用してはいないだろう。もし上手くいけばよし、そうでなくても混乱に乗じてケイオスがデータを盗み出すサポートになる。その程度の計算は働いているはずだった。
――― なら、乗ってやるさ。
ケイオスは、若干の腹立たしさを含んで心の中で呟く。船内の隊員たちの目が完全に海賊に向けられている今、発見されたばかりのコールドスリープ装置に接触することくらい、肉体を持たず、正式な軍人でもないケイオスには造作もない。
「ワークスの思惑通りになるのもしゃくだけど、使えるものは利用させてもらうよ」
とはいえ船が海賊に占拠されてしまっては、のちのち仕事がやりにくくなるだろう。エイドリアン以下、調査隊の面々には襲撃を退けてもらわなければ困る。ケイオスが敵戦艦に侵入した際に手に入れた情報を提供したことで、フォルトゥーナの勝率も上がったはずだ。
遠くからあわただしく叫びあう声が響いてくるのを聞きながら、ケイオスは静かに下部甲板へと移動を始めた。
小さな呼び出し音が鳴り、センリ・チサトは腰につけたケースから端末を取り出した。背後ではガリアラス基地の整備兵が、レースを終えたばかりのチサトの乗機に給油を行なっている。
「海賊が、フォルトゥーナに・・・？」
表示窓に浮かんだ内容は、先ほど届いた指令（とてもそうは呼べないシロモノだったが）よりもさらに端的で、それがかえって切迫感を出していた。
半瞬の迷いも無く、チサトは身を翻した。機体腹部のステップを駆け上がり、反動をつけてシートへ飛び込む。
「お気をつけて・・・！」
ヘルメットをかぶり、体をベルトで固定すると、給油を終えた整備兵が手で合図をしながら滑走路を下がっていく。それに手を振り返し、チサトは操縦桿を握った。
「ちょうどいいウォーミングアップだったな」
レースによって温められたエンジンは、機嫌の良さそうな唸りを上げている。チサトは機体を空へ舞い上がらせると、まっすぐに東の外港を目指した。
フルスロットルでフォルトゥーナへ向かうチサトのツクヨミの下、疾走する一台のバイクがあった。大型の車体にまたがっているのは、レイン・カスールだ。
基地上空では迎撃の戦闘機部隊が展開し、攻め寄せる海賊を押しとどめてはいるが、いつ地上が攻撃にさらされるかわからない。そんな危険の中、自分のいた基地西端の商業地区でバイクを調達したレインは、一路フォルトゥーナの停泊する外港へと走らせた。
「現状はどうなってる？」
『あっ、センリ曹長！』
機体のレーダーにもはっきりと敵影が映る距離まで近づき、チサトはフォルトゥーナへと通信を入れた。応答はすぐにあり、耳慣れたオペレーターの声がする。
『パイロットはほとんど出払っていて、出撃可能なのは曹長含めて３機のみです』
普段はとても愛想のいい女性オペレーターは、泣きそうな声で訴えた。
『どうしましょう、相手の数が多すぎます・・・！』
「数が多かろうがなんだろうが、オレたちの役目は変わらないだろう」
半分悲鳴のようなオペレーターの言葉に、チサトは強く言った。
「何とかなるのを待つんじゃない。何とか『する』んだ、オレたちが」
『は、はい・・・っ』
「今は時間が惜しい。オレはこのまま迎撃に向かう。データ転送だけ頼む」
『了解しました。チャンネル７４３をオープンにして下さい』
チサトは指示されたチャンネルを開き、本隊の戦術コンピュータからのデータを受け取ると、前方に展開しつつある敵影に向かった。
それに少し遅れ、レインの乗ったバイクが、けたたましいブレーキ音をたてながら、整備用の足場をぬってフォルトゥーナの船腹へ滑り込んだ。そのまま地上へと下ろされていたタラップを駆け上がる。
ハンガー付近まで走りぬけ、スタンドも立てずにバイクを乗り捨てたレインに、整備兵の一人が駆け寄ってきた。
「カスール軍曹、すぐに出られますか？！」
レインは無言で頷き、手早くパイロットスーツに着替えた。
乗機グロリアの整備は済んでおり、シートに納まると戦術画面には敵味方の配置が表示されていた。敵機は船を囲むように広がっている。
不意に、レインは小さなカタカタという音に気付いた。見れば、操縦桿を握る手が、かすかに震えている。軍学校時代からの親友を慢心と油断のために失ったのは、今回と同じ、惑星上での作戦のときだった。克服したつもりでいたが、いまだ傷口は癒えずに時折こうして血を吹きだす。
「・・・こんな時、お前ならどうする・・・」
無意識のうちにレインの手は胸元を探った。耐衝撃素材のスーツの下で、二枚のドックタグが触れ合って小さな金属音を立てる。
――― やることなんて一つだろ。なぁ、相棒。
聞こえるはずのない声が聞こえ、レインはぐっと胸元を握り、前を睨みすえた。
「・・・ああ」
管制から出撃許可が出る。カタパルトへと運ばれた機体は、レインの決意を載せて発進した。
三
鈍重な大型輸送船のように見えていたフォルトゥーナの船体のあちこちから、様々な武装が姿を現したことで、海賊たちの攻撃はやや鈍くなった。
敵影を追うように無人の銃座が回頭し、途切れることなく吐き出される弾幕が船を覆う。
その上空を、鮮やかなライムグリーンのバトルウイングが滑るように飛んでいた。船からの砲撃に気を取られた海賊機を見逃すことなく、すれ違いざまに銃弾を叩き込む。敵機は翼から煙を吹き、ふらふらと地上へと落ちていった。
「さぁ、どんどんいくわよ！」
落とした相手には見向きもせず、ニージャ・ドラクロアは次の標的へと狙いを向けた。出撃命令が下るよりも先に飛び出したニージャは、降下殻からの分離直後の隙を突き、すでに数機を撃墜していた。
「エースパイロットとしては、こんなオイシイ状況、逃せないわよね」
いまだ１０機以上の敵を前にしてうそぶく。実際に、舞うように飛ぶニージャの機体は、敵の銃弾の雨の中を、かすりもせずにすり抜けていく。
『少尉！ 突出するのは危険だ！ いったん引いて、体勢を』
「なに言ってんのよっ、この程度の相手に後れを取るアタシだとでも思うの？！」
ようやく戦場へ到着したチサトが通信で呼びかけてくるが、ニージャは意に介さず、敵をあざ笑うかのように挑発的な飛行を続ける。海賊たちは、目の前のうるさい相手を落とそうと、躍起になってニージャを追っていた。
『囲まれたら終わりだぞ！ そうなる前にオレたちと合流して・・・！』
『いや、この際、やりたいようにやらせたほうがいい』
なおも声をかけるチサトを、レインの落ち着いた声がさえぎった。
『今は船に取り付かせないことが肝心だ。アイツのパフォーマンスに敵の目がひきつけられているのは好都合だろう』
並行して飛びながら、二人は風防越しに視線を合わせた。
『・・・わかった』
チサトは一つ頷いて、機体をななめへ滑らせた。ニージャに翻弄され旋回の遅れた機体へと機銃を掃射する。被弾した敵機は一瞬の間ののち、爆散した。
『ちょっと！ アタシの獲物、取らないでよっ』
『一人で全部は欲張りすぎだろ』
『英雄的活躍で歴史の一ページを作るんだから、邪魔しないでちょうだい』
『人生最後の一ページになっても知らないぞ』
『なんですってー！』
二人はめまぐるしく位置を入れ替えながら、残る海賊のバトルウイングを相手取っての戦闘を開始した。その安定した飛行ぶりに、空中戦は任せていいと判断したレインは地上へと意識を向けた。
モニターに、地上へと降り立った海賊のバトルアームが、フォルトゥーナを目指して走行する姿が映る。レインは旋回し、その行く手の地面めがけて機銃を乱射した。地面がえぐれ、土くれが舞い上がった。亀裂の入った大地を、ある機体は迂回し、ある機体は飛び越え、なおもバトルアームは進む。
突出した強襲用バトルアームを止めようと前に回りこみ、低空からの銃撃で一機を破壊したとき、レインは首の後ろがちりちりとする感覚を覚えて振り返った。
亀裂を越えた数機のバトルアームが、フォルトゥーナへと肉薄していた。
あと少しで船腹に取り付けるところまで海賊たちが近づいたとき、一機のバトルアームが立ちはだかるようにして現れた。だが海賊たちは、たかが一機と見たのか速度を落とさずに突っ込んでくる。
突進してくる敵を見るや、フォルトゥーナのバトルアームはくるりと背を向けて走り出した。
『いやーぁ、怖いですわ〜、わたくし戦うの初めてですの、お助けー』
外部スピーカーから悲鳴を撒き散らしながら、おぼつかない足取りで走る姿に、レインは舌打ちした。
「ちっ、新人か・・・！」
止めに向かおうにも、まだ残る数機が散開して体勢を立て直しつつある状況では、レインはその牽制で手一杯だった。
逃げる機体を追い、海賊たちは船へと近づいていく。船をとりまく、補修のための足場をくぐるために、わずかに速度を落とした。その時。
『なんてな』
続いていた悲鳴がぴたりとやみ、うってかわって凄みのある声がスピーカーから響いた。狭い場所に入り込み動きの鈍った海賊機の一体が吹き飛ぶ。
『はははっ、ひっかかったな！ どうだ、アタシの演技は、だまされただろ！』
不用意に間合いに入った一機を蹴り飛ばしたマリーカ・フォン・リヒターは、機体の腰につけていた棒状の武器を引き抜いた。
『おおかた、この船のお宝でも狙ってきやがったんだろうが、こっから先は通さねーぜ』
仲間が突然吹き飛んだ海賊たちは、動揺を隠せず足が止まる。
『あの子らにゃ、このアタシが指一本触れさせねぇ。いくぜ、シャルロット！』
マリーカの叫びに呼応するかのように、バトルアームのエンジンが吼えた。
足場を巧みに利用し、マリーカは海賊たちを分断して各個撃破に出た。狭い足場の中では、長い刃を持つ剣や槍は扱いにくい。敵が攻めあぐねている隙を突き、マリーカは手に持つ短い棒を相手の関節部へと突き立てる。
『これでどうだ！』
手元のスイッチを入れると、棒は青白い光を放った。敵のバトルアームが、びくりと硬直してから崩れるように膝をつく。
『電圧をかけることで機体の電装系をショートさせる、リヒター社特製スタンクラブだぜ。パイロットはちょこっと痺れるだけ。・・・人道的だろ？』
次々と敵機を戦闘不能にし、ようやく這い出てきた海賊たちを見下ろしながら、マリーカはにやりと笑った。
四
船外での戦闘の喧騒をよそに、フォルトゥーナ最深部はしんとした静けさに満ちていた。マリーカとケイオスによって発見されたコールドスリープ装置は、白々とした明かりに照らされ、黙然とたたずんでいる。
ピピッ
突然響いた電子音が、静寂を破る雷鳴のように空間を切り裂いた。同時に、ある装置のカバーがゆっくりと開き始める。装置からあふれ出す冷気が部屋の空気と混ざり、煙のように広がった。
開ききったカバーを押しのけ、中のクッションから人影が身を起こした。動きにつれて、冷気の細い帯が揺れる。
〈くっ・・・〉
起き上がったのは、成人して間もないように見える青年だった。くらりと倒れかけ、頭を押さえる。
しばらくそのまま動かずにいたが、やがて静かに顔を上げ、両手を握ったり開いたりを繰り返し、そのあと身体のあちこちを確かめるように撫でる。
自分の体をあらためた青年は、そっと足を床に下ろした。ぺたりと裸足がリノリウムの床につく。
〈ラトゥ、状況は〉
ゆっくりと立ち上がった青年は、虚空を見上げて声を出した。
〈どうした、ラトゥ。現状の説明を・・・ラトゥ？〉
重ねて呼びかけながら周囲を見回していた青年の目が、マリーカによってこじ開けられた扉に吸い寄せられる。
破壊の跡を残す扉に、青年の目は大きく見開かれた。
『あれ？』
ブリッジで次々と送られてくるデータの処理を続けていたバルの計算が、不意に途切れた。
「どうしたの？」
『あ、いえ・・・今、なんだか誰かに呼ばれたような・・・』
尋ねるベティにバルが生返事を返したとき、海賊の旗艦による砲撃がフォルトゥーナを襲い、ブリッジが衝撃に揺れた。
「左舷後方、被弾！ 第二十七区画の外壁が破れました！」
「対空砲台の二つが破損！ 負傷者はありません！」
損害報告がブリッジを飛び交う。
「手を止めないで、バル！ 今は船を守ることだけを考えて！」
『は、はいっ』
ベティの叱咤に、バルはあわてて仕事に戻った。
コールドスリープ装置のある部屋は、ブリッジよりも被弾地点に近い。青年は襲ってきた大きな揺れによろめいた。
〈いったい、何が起きているというのだ〉
まだ本調子ではない身体をかたわらの装置にすがって支え、断続的な揺れに耐える。
〈とにかく、このままでは・・・〉
青年は、きっと唇をかむと、操作パネルに向かった。
船を襲った揺れは、ホログラムであるケイオスにも感じられた。正確には、ホログラムを発生させている装置が感知したのだが、とにかく、そのことは海賊の攻撃がフォルトゥーナに届くほど戦場が近づいていると教えていた。
「もう、頼むよ。海賊なんかにこの船取られたら面倒なんだから」
ネットワークから戦況を覗きつつ、開かずの間だった場所へと辿りついたケイオスは、見知らぬ青年とばったり出くわした。
青年が着ているのは、装置の中で眠っていた子供と同じ、病院の検査着のような飾り気のない白の上下だった。ケイオスの姿に驚いた顔をして、背後をかばうように手を上げる。その視線は主に、ケイオスのホログラムが表示している服装に向けられているようだった。
「え、もう誰かが先に起こしちゃったってこと？」
戸惑うケイオスのつぶやきを耳にして、青年は表情を険しくして右手を突き出した。その先に握られた銃は、真っ直ぐにケイオスの眉間にポイントされていた。
パァンッ
乾いた音が、広い空間に響いた。
五
戦闘に入り、一時間が経過した。前線で敵バトルウイングを抑えるニージャ、チサトらと、強襲をかけてきた敵バトルアームの侵攻を防いでいるレイン、マリーカの活躍により、圧倒的に不利な中、フォルトゥーナは海賊に対して互角の戦いを続けていた。
船本体の武装での迎撃が、ケイオスからのデータを駆使した、ベティとバルによる正確な予測に基づいていたことも、持ちこたえた理由の一つだったろう。
やがて、基地へ出向いていた隊員たちが戻り始めたフォルトゥーナは本来の機能を発揮し始め、戦況は徐々に優勢に傾きつつあった。
さらにガリアラス基地からの援軍が到着したことで、戦力差はひっくり返り、ほどなくして海賊たちの旗艦タイラントは退いていった。
「やれやれ。やっと終わるか」
コキコキと首を鳴らし、エイドリアンはため息をついた。基地を襲撃していた海賊も撤退を開始した、と通信が入る。
防衛のために下ろされていたブリッジのシャッターが上げられた。広い窓の向こうは、相変わらずの青空だ。上空で曲芸飛行をしているバトルウイングが、機体後方からオレンジのスモークを吐き出し始めた。
「浮かれてんなー」
青空に描かれていく「Ｖｉｃｔｏｒｙ ＮＤ」の文字に、エイドリアンは苦笑した。
「まあいいさ。ひと段落したら全員の点呼、取っとけよ」
「はい」
だらしなくシートにのびるエイドリアンに、副官は真面目に頷き、事務処理のために指揮卓から離れていく。
「あのさ」
それを見計らったかのようにサブモニターに現れたのはケイオスだ。
「点呼取るのはいいんだけど。名簿に無い乗員が増えてるのは、どうする？」
「名簿にない乗員？」
「うん」
青年に銃で撃たれたケイオスだが、もちろんホログラムの彼にとって銃弾は脅威ではない。銃弾がすり抜けたことに青年が衝撃を受けているうちに、ホロを解除してネットワークへと移動し、思案した。
彼らがもしサラ・ヌイ人なら、語る言葉すべてが貴重なデータだ。だがケイオスがワークスに求められているものは語られた内容を調べることであって、敵対的な相手との対話そのものではない。情報の独占と手間とを天秤にかけた結果、面倒ごとは任せて成果を待つほうが効率がいいと判断し、エイドリアンに「名簿に無い乗員」について教えることにしたのだ。
ブリッジに現れたケイオスは、先ほどの出来事についてエイドリアンに説明した。
開かずの間にあったコールドスリープ装置、そこから起き出したと思われる青年、そしてその後ろでおびえたように震えていた数十名の子供たち。
「顔合わせるなり問答無用で撃ってくるくらいだから、ずいぶん敵対的なのは間違いないね。放っとくと危ないかと思って、ちょっと扉に細工してきたから、少しは時間が稼げるはずだけど」
「そーか」
半身を起こしていたエイドリアンは、話を聞いてだらりとシートにもたれた。
「何か叫んでたけど、知らない言葉だった。見た目は僕らと変わんなかったけどね。少なくとも、連邦に所属してる惑星の言葉じゃなかったよ」
「この船の、元の持ち主って事か」
「たぶんね。まぁ、それにしちゃ、ずいぶん偏った構成のメンツだったけど」
ケイオスは、青年以外にまったく大人の見当たらなかった一団を思い出す。
「あー、面倒くせーなー」
がりがりと頭をかき、エイドリアンは勢いをつけて起き上がった。
「場所、どこだ？」
「行くの？」
「しょーがねーだろ。上に任せたら、余計に面倒なことになりそうだ」
立ち上がり、ブリッジの扉へと歩き出す。気付いた副官が顔を上げた。
「隊長、どちらへ？」
「ちょっくらヤボ用だ。あと頼む」
「えっ、えっ、困りますよ、隊長！」
慌てる副官にひらひらと手を振り、エイドリアンは扉を抜けて下部甲板へ向かった。
よろよろとした足取りで、ベティは救護室のベッドへ倒れこんだ。襲撃は比較的短時間で終わったが、極度の集中を要したことに変わりはない。最後までもったのが奇跡のようなものだ。
「いや、俺は別に・・・」
「いいから来い。ったく無茶しやがって」
不意に通路が騒がしくなり、扉が開いた。
「ドクター、こいつを見てやってくれないか・・・ん？」
入ってきたのは、レインに肩を貸したチサトだった。室内を見回し、主である医師の姿がないことに首をかしげる。
「ドクターなら、重傷者が出たとかで、看護師さんと機関室へ向かったわ」
重い頭をもたげて、ベティは扉のほうへ声をかけた。
「そうか・・・困ったな」
「どうしたの？ 怪我？」
「ん・・・ああ、こいつがちょっとな」
「たいしたことない。部屋で寝てれば治る・・・、ッ」
レインは、チサトから強引に身体を離そうとして痛みにうめいた。
「ほらみろ。大丈夫じゃないじゃないか。ひとまず応急処置だけでも受けておけ」
こわばるレインをとりあえずベッドへ下ろし、チサトは看護ロボットを呼んだ。
ロボットは近づくとレインの出血していた肩口の傷からスーツをはがし、消毒と止血を始める。
「さほど深くはないみたいだな」
「だからたいしたことないと言った」
のぞきこむチサトに、レインはぶっきらぼうに言う。さすがに傷が痛むのか、眉がひそめられていた。
「たいしたことなくても、放っておけば悪化するだろう。・・・まったく、どいつも自分の身体に無頓着すぎる」
チサトの呟きをベティが聞きとがめた。
「他にも、だれか怪我人が？」
「ああ。空に署名してたバトルウイング、知ってるか？ ただでさえ戦闘中の無茶な加減速で負担かかってたくせに、曲芸飛行なんかやらかしやがって」
ニージャの肩から胸にかけて、ひどい打ち身が出来ていたことをチサトは知っていた。だが弱った姿をさらすことは美意識に反するらしいニージャは認めようとせず、救護室へ連行しようとするチサトを振り切って自室へと戻ってしまっていた。
「ところで、妙な話があるんだが、聞いたか？ なんでも、この船にサラ・ヌイ人が乗っているとか・・・」
レインの治療を見守りながら、チサトが言った。
「サラ・ヌイ人？」
「下部甲板の奥には、コールドスリープ装置があったらしい。状況から見て、中にいたのは元々この船に乗っていたサラ・ヌイ人なんじゃないかって話だ」
「それは、本当だとしたらすごいわね」
ベティはふと考え込んだ。
「もし本当に、この船の主であるサラ・ヌイ人だとしたら、バルを知る人物がいるはずよね・・・その人に尋ねれば、人格を持つブレインの謎と命名の意味がわかるかしら・・・」
口の中で呟かれた言葉に、レインが目を向ける。
「命名の意味？ 何の話だ？」
「あ・・・いえ、たいしたことじゃないのだけど。船のメインブレインの〈バアルジェナム〉というのは、サラ・ヌイの言葉では神様の一人らしいの」
「神？ あれがか？」
意外な事実に、レインとチサトは顔を見合わせた。
「もっとも、神話ではバアルジェナムは悪戯好きで、一番偉い神様のふりをしてみんなを騙したせいで地上に落とされてしまうのだそうよ」
「へぇ・・・」
ベティの説明を聞き、チサトは腕組みをした。
「普通はそんな名前をメインブレインにつけたりしないだろう。ならば、あれはやはりニセモノなのか、あるいはなにかの拍子に紛れ込んでしまった別のプログラムなのか・・・」
「それにしては、ブレインとしての能力はあるのよ。そりゃあ、ちょっと非常識なところもないわけじゃないけれど・・・」
ベティは複雑な表情で黙り込む。調教士として、いくつもの電子頭脳に関わってきたベティだが、人間のような反応を示すブレインなど、聞いたことがなかった。
「もともとは人だったという可能性は無いのか？」
「無い、とは言いきれないわ。でも、バルは自分を電子頭脳だと言っているの。忘れているだけかもしれないけれど」
「もし・・・」
腕組みを解き、チサトは考え考え呟いた。
「もしバルが本当のブレインでなかったとしたら、コールドスリープで眠っていたサラ・ヌイ人が起きたらどうなるんだろうな」
「え・・・？」
思いもかけない言葉を聞き、ベティはチサトを見上げた。
「オレたちと違い、正式な持ち主であるサラ・ヌイ人ならブレインの領域を調べて修復するも再起動するも思いのままだろう。そして、バルが本物のブレインでないのなら、彼らにとっては不要の存在・・・ということにならないか？」
チサトの言わんとするところに気付き、ベティは息をのむ。
「バルを・・・彼を消してしまうかもしれない・・・？」
その考えは、思う以上にベティの心を不安にさせた。
六
閉じられた扉の前で、マリーカは途方にくれていた。
「どうなっているのでしょう・・・入れませんわ」
海賊を撃退し、バトルアームを降りたマリーカは、パイロットスーツを着替える手間も惜しんで開かずの間へ走った。目当ては当然、コールドスリープ装置・・・その中で眠る子供たちだ。
しかし、開かずの間どころか、その手前の発電施設への扉が閉ざされてしまっている。操作パネルのキーを叩いても、何の反応も無い。
「どうしましょう・・・」
格納庫へ戻ってシャルロットをもってくるかどうか真剣に悩み始めたマリーカに、背後からのんびりした声がかけられた。
「なんだ、お前か。何してんだ、こんなとこで」
びくりとして振り向くと、ケイオスとともに歩いてくるエイドリアンの姿があった。
「いえ・・・あの・・・」
「何してるもなにも、ここに来る目的なんて一つに決まってるよ」
おどおどと顔を伏せるマリーカに、ケイオスは肩をすくめる。
「この先のお宝に会いに来たんでしょ？」
「あ、はい・・・え？」
頷いてから、マリーカは顔を上げた。
「『会う』・・・？」
「うん。さっき僕が来たとき、みんな目が覚めてたみたいだったから」
ケイオスは、マリーカの疑問に答えた。するとマリーカは顔を輝かせた。
「では、もうあの子たちとお話が出来ますのね・・・？！」
「う〜ん、それはどうかな」
ケイオスは難しい顔になった。なにしろ、ついさっき撃たれたばかりだ。
「ま、ここでしゃべくってても仕方ないしな。とりあえず開けてみてくれ」
「りょーかい」
エイドリアンに促され、ケイオスは目を閉じた。ネットワークから扉の制御にかけたプロテクトに向かう。プロテクトには、こじ開けようとした痕跡が残っていた。
「あれっ、どこかからアクセスしてるんだ。どこだろう」
跡を辿ろうとするが、すぐに無数のデータにまぎれて消えてしまう。あきらめてプロテクトを外した。
「気をつけて。相手は銃を持ってる」
「え・・・っ」
ケイオスの警告に、マリーカが驚く。装置の中で目を閉じた子供の姿と銃が結びつかない。戸惑う視線を、扉の向こうへ注ぐ。
発電施設は、相変わらず闇に沈んでいた。奥にある、コードスリープ装置のある部屋へ続く扉は開かれたままのようで、白く切り取られたように闇の中に浮かんでいる。
エイドリアンは無造作に足を進めた。ケイオスがその横を進む。マリーカは一瞬ためらい、二人の後について歩き出した。
奥への扉に近づくと、マリーカが引き剥がしたときのまま放置されているのが見えた。歪んでしまった扉は、人の手では動かせなかったのだろう。
扉の手前で、エイドリアンは足を止めた。
「話がしたいんだが、代表者は・・・」
中を覗きこむようにして言いさしたエイドリアンに、返ってきたのは一発の銃声だった。頬をかすめ、背後の壁へ突き刺さる。
「〜〜〜〜〜〜！！ 〜〜！」
部屋の中からは興奮したような声が聞こえるが、まったく意味の取れない言語だった。
「サラ・ヌイ語、なのでしょうか・・・」
「たぶんね。文字でしか残ってないから、声にされるとまったくわからないな」
必死で耳を澄ますマリーカに、ケイオスが頷く。そして頬の血をぬぐっているエイドリアンに目を向けた。
「言葉が通じないんじゃ、話のしようもないよ。どうするつもり？」
「あー、どうすっかな」
エイドリアンは、頬をこすった手の甲をぺろりとなめた。
「お話し合いの準備がいるな。今日のところは引き上げるとするか」
「いいの？」
「手荒な真似はしたくねーだろ。特にガキんちょ相手じゃなぁ」
パンッと再び音がして、マリーカは首をすくめた。
「準備が出来るまで、お客さんにはここで我慢しといてもらおうか。扉の鍵は厳重にしといてくれ」
「わかってる」
「よし、引き上げだ」
身を翻したエイドリアンに続こうとしたマリーカは、ふと振り返り扉の中へ視線を向けた。銃を構える青年の後ろ、両側を守るように立つ、よく似た顔立ちの二人が目に留まる。他の子供たちよりやや年長の少年と少女だった。実年齢よりも幼く見られるマリーカと、外見的には同じ年頃に見える。
「なにしてる、行くぞ」
目が合った、と思った瞬間、エイドリアンの声に現実に引きもどされる。
「は、はい・・・」
マリーカは慌ててエイドリアンのあとを追った。
七
「このまま出航する？！」
ブリッジへ戻る途中、エイドリアンが告げた言葉に、ケイオスは思わず声を上げた。
「本気なの？」
「当たり前だろーが。誰が冗談でんなこと言うか」
脱いだジャケットを片手でぶら下げたエイドリアンは、ポケットを探ってくしゃくしゃのガムを取り出してくわえた。
「だって、この調査隊は仮にも軍隊なんだし。隠し事なんかして、あとでバレたらまずいんじゃない？」
「いーんだよ。調査隊のことは全部任せるってお墨付きを貰ってんだ、俺は」
「だからって世紀の大発見を、報告もしないで独り占め？ 意外に大胆だね」
「あのなぁ。ヘタに報告なんぞしてみろ。あいつらをどうするか上のほうが決めるまで足止めされて、下手すりゃ司令部まで戻って来いだの言われるかもしんねーだろーが。ただでさえ長くて厄介な任務だってのに、余計な面倒しょいこむのはゴメンだね」
「で、ですけれど・・・」
いかにも嫌そうな顔をするエイドリアンに、マリーカが控えめに反論した。
「この先は、まったく未知の航路と聞いています。どんな危険があるかわからないところですのに、あの子達を連れて行くというのは・・・」
「置いてくのが安全だなんて、わかんねーぞ」
胸の前で手を組んで必死に言葉を続けるマリーカに、エイドリアンはそっけなく言った。
「考えてもみろ。１０００年単位で土の中に埋まってた船から、生きた人間が現れた・・・しかもそれは、異星人かもしんねーヤツらだぞ。そんなのが見つかったら、どうなると思うよ？」
「よくて拘束、下手するとモルモットってとこかな」
ケイオスが答えると、エイドリアンは無言で肩をすくめた。マリーカはショックに顔を青ざめさせる。
「そんな・・・」
しかしマリーカも、大会社を経営する祖父の側で、自己の利益のためには手段を選ばない人間たちを何人も見てきただけに、可能性を否定することが出来なかった。
「そもそも、ワイヤーぶち切って勝手に走り出すようないかれたブレインの船だぞ、これは。戻りましょーなんて言ったって素直に戻りゃしないっての」
「あ、それ知ってる。最初に起動したときだよね。そのあともいろいろ言いくるめて引きとめようとしたけど結局ダメで、なんとかなだめすかして途中の寄港だけは承知させたんだって？」
「なんでンなコト知ってんだ、お前。軍の極秘情報だぞ」
「細かいこと気にしない気にしない。まぁ、確かにあのブレインのノリだと、ご主人様が起きたとなったら、ますます張り切って飛んでくだろうね」
「だろ？ そのご主人様を拘束なんぞしてみろ、どんな騒動になるかわからんぞ」
エイドリアンは、ガムの包み紙を噛んでしまったようなしかめっ面になる。
「ようするに、だ。幼い子らを薄汚い欲望の餌食にさせないためにも、無駄な争いを避けるためにも、このまま黙って出航すんのが一番、ってことだな」
「ものは言いようだね」
もっともらしい口調で言うエイドリアンに、ケイオスが呆れたような顔になる。
「それで丸く収まんだから、いーじゃねーか。っつーことで、あいつらについては基地のヤツらには黙っとけよ」
後ろを歩くマリーカに、エイドリアンは不器用なウインクを飛ばした。
海賊の襲撃により破損した区画の修理は順調に進み、数日のうちに仕上がった。
サラ・ヌイ人たちとの対話は、出航して〈ゲート〉を抜けてから改めて行なうことを決め、エイドリアンはケイオスに唯一の扉を厳重にロックさせ、日に一度、マリーカが食料を運ぶときのみ開かせた。
コールドスリープ装置と、そこに眠るものたちついて、船内には噂が広まっていた。だが扉が閉じられ確認が取れないために、噂の域にとどまっていた。
修理と補給を終えた〈フォルトゥーナ〉は、戦闘から数えて６日目の朝、ガリアラス基地を出立した。調査隊をやめて基地に残った隊員は、結局一人もいなかった。
『う〜ん・・・』
順調に航行を続ける船内で、バルが困惑したように唸った。
「また呼ばれているの？」
『はい・・・でも、はっきりしないんですよね〜。呼ばれているのがワタシなのかそうじゃないのか・・・なんだかもどかしいです』
呼び声は、日に日に強くなっているようだった。
そしてついに、船はバルの示す一つ目のゲートを抜け、人類圏を離脱した。
それと前後するようにして、エアダクトの制御プログラムが異常を起こし、一部の区画で酸素濃度が急激に増加するというトラブルが起きた。幸い、その区画にはその時たまたま誰もおらず、プログラムもすぐに修正され事なきを得た。
しかしその後も、不可解な現象が立て続けに起きた。
人がいないはずの場所で物音がする、エレベーターのドアが開かなくなった、船外活動中に通信が一時不通になった、ドリンクサーバーが突然動き出して飲み物をぶちまけた、農耕プラントで収穫間近の野菜が枯れた、といった統一性のないトラブルに、誰もが首をかしげた。
しばらくして、それらの現場で白い影を見たという噂が流れた。
誰かが言い出した、幽霊の仕業だという説が、あっという間に船内に広がった。
(to be continued・・・)
次回ＧＰ Ｓ１ 目覚めた者たちと話してみる
Ｓ２ 幽霊騒動を調べる
Ｓ３ 船の安全に気を配る
Ｓ４ ○○（キャラ名）に関わる
◇アンケート◇
１．ＰＣの好きな食べ物・飲み物を教えて下さい。
２．船内で、ＰＣはどんなポジションにいると思いますか？
（頼れる上官、参謀的存在、ムードメーカー、など）
◇マスターより◇
こんにちは！ 星のとびら第４話をお届けします。
ついに戦闘ですよ〜！ もう、書く前から浮かれてました(^^; バトルを書くのは、難しいけど楽しいです。みなさんにも楽しんで貰えるといいのですが、いかがでしたでしょうか。
第４話ということで、お話は折り返し地点へたどり着きました。でも、ストーリーは折り返しではありません。これからどんどん盛り上がって行きたいです。
そのためには、みなさんの協力が必要です！ ぜひぜひ、私の予想を超えるようなアクションを送って下さいね。
さて、前回のアンケートの１問目では、気になる人物はいない、という方が意外に多くて驚きました。正直に言うと、少し淋しいです(^^;
もちろん、それはキャラクターの個性ですから構わないんですけど、これはある意味でコミュニケーションのゲームですから、そういう部分でも遊んで欲しいかなーと思います。
私が書くといつものことなんですが、今度の話もラブがないんですよねー(笑)。
さて、次回からは誰も知らない宇宙を旅します。
コールドスリープ装置から目覚めたのは、いったいどんな人たちなのか。船が向かう先には何があるのか。様々な謎を、ぜひ解き明かして下さいね。
第５回アクション〆切は ８／２０（日） です。
それでは、また第５話でお目にかかりましょう！
あかね 拝
◆◇ＮＰＣ一覧(５０音順)◇◆ 名前／性別／年齢／所属／職業
○エイドリアン・クレメンツ／男／３６／連邦宇宙軍／調査隊隊長兼船長
○謎の青年／男／？／？／？
○バアルジェナム／？／？／？／発掘船〈フォルトゥーナ〉ブレイン
◇◆参加者一覧(５０音順)◆◇ 名前／性別／年齢／所属／職業
○ケイオス・キル・フェイト／男／１６／非登録市民／アンダーシーカー
○センリ・チサト／男／２８／連邦宇宙軍／バトルウイングパイロット
○ニージャ・ドラクロア／男／３８／連邦宇宙軍／バトルウイングパイロット
○ベティ・シェフィールド／女／２５／連邦宇宙軍／電脳調律士
○マリーカ・フォン・リヒター／女／１９／連邦宇宙軍／機甲兵
○レイン・カスール／男／２１／連邦宇宙軍／バトルウイングパイロット
第５話へ 倉庫へ戻る インデックスへ
|